医者の僕にハンセン病が教えてくれたこと
著 者
:和泉眞蔵
判 型
:4/6判 1色
発行年
:2005年
頁数
:252頁
ISBN
:978-4-902470-25-3
電子化
:なし

定価 本体1,500円+税

  • 内容紹介
  • 目次
 敗戦をハルピンで迎え、中国政府からの要請に応えて残留した家族とともに少年時代を社会主義中国の現地校で過ごした著者は、帰国後松山東高等学校に学んだ。
 新たな時代精神の横溢した中国と敗戦の痛手を色濃く背負った日本との落差を埋め合わせる、著者の将来を決定したのは週刊誌に掲載されていた国立ハンセン療養所を取り上げた記事であった。言葉と教育のハンディを乗り越えて著者は難関と思われる医師への道を選ぶ。
 多感な時期に中国の地で負傷兵の治療に身を投じ、感染症で病没したカナダ外科医師ノーマン・ベチューンを英雄と仰いできた少年にとって、医師となってハンセン病の研究と治療に生涯をかけることを決意することはきわめて自然な成り行きであった。
 著者の生い立ちとハンセン病の研究、差別との闘いの歴史を交差させながら、綴った本書は、冷静な医科学者の目で日本の医療が、なぜどのように過ちを犯したのかを分析するとともに、病者と同じ目線から深い人間愛に基づく社会への弾劾も忘れない。
 著者はいう、「ハンセン病は、専門医である私に医の基本を教え、社会の中の少数者とともに生きる喜びを教えてくれた、かけがえのない教師であった」と。

第Ⅰ章 ハンセン病専門医をめざして

第Ⅱ章 国際協力は自分が幸せになるために

第Ⅲ章 ハンセン病という病気

第Ⅳ章 京大と日本のハンセン病対策

第Ⅴ章 ハンセン病の疫学的研究-流行地でのフィールドワーク

第Ⅵ章 国家賠償請求訴訟-専門医たちの闘い

第Ⅶ章 専門医の犯した過ちを検証する

第Ⅷ章 流行地での研究をめざして