自分の診断に満足していますか?
臨床現場で診断困難事例に出会ったことはありませんか。診断がつかない、診断が遅れた、診断が間違っていた、大多数の医師はこのような経験を繰り返しているのではないでしょうか。
本書は、臨床現場で診断に関連してさまざまな場面でご活躍されている6人の先生をお招きし、「診断の熟達法とその周辺」を余すところなくお聴きしている。総合診療(生坂政臣先生)、放射線(南 学先生)、病理(砂川恵伸先生)、救急(岩田充永先生)、プライマリ・ケア(藤沼康樹先生)、リウマチ膠原病(萩野 昇先生)の6つの領域から、診断の熟達法のみならず、医師としての深い人生哲学についても触れられている。
本書が診断に熟達したいと願う医師たちにとっての道標となることは間違いない。好評既刊書『外科手術に上達くなる法』の姉妹編である。
第1章 診断推論の上達方法General Medicine……………………………………生坂政臣
- 良性疾患に精通し引き算することでしか重症疾患は診断できない。前医が見落とした症例をなぜ診断できたかを言語化し検討会で共有、経験症例をひたすら増やす。
第2章 放射線診断での上達方法Radiology…………………………………………南 学
- 大切なことの1つは依頼医とは異なった視点から画像をシステマティックに見るということだ。
第3章 病理診断での上達方法Pathology……………………………………………砂川恵伸
- 病理診断は、ヒトの臓器の一断面を見て全体を想像するツールだ。
第4章 救急外来での診断の上達方法Emergency Medicine……………………岩田充永
- 自分と異なる能力をもつ人々を束ね、“あいまいなもの”に立ち向かう。
第5章 プライマリ・ケアでの診断の上達方法Family Medicine…………………藤沼康樹
- 医学的診断と、家庭環境の苦しさの評価は同等の価値をもつ。
第6章 専門領域での診断の上達方法Rheumatology………………………………萩野 昇
- 尊敬する七川歓次先生のおっしゃっていたような真のリウマチ科医を目指したい。