作業療法が生きる地域リハビリテーションのすすめ いのち輝く生活の支援を目指して
著 者
:石井晴美
判 型
:4/6判 1色
発行年
:2015年
頁 数
:236頁
ISBN
:978-4-908083-09-9
電子化
:なし

定価 本体2,400円+税

  • 内容紹介
  • 著者について
  • 目次
 目次や推薦の辞にあるごとく、作業療法士ならではのリハサービスのメニューやコツが、実践をとおして示めされている。作業療法士であれば誰でもがこれだけのサービスを十分に提供できるものではないが、作業療法型の地域リハのモデルとして、とりわけ小規模型のモデルとして、経験をつめば、観察眼を澄ませば、地域や家族を理解すれば、地域に関わる資格のある作業療法士に対してのみでなく、スタッフのかたがた、ボランティア、行政のかたがたにも目標とすべきものが示されている。ここでは本書の出版に著者とともに尽力された鎌倉矩子氏の推薦の辞を引用して、紹介に変えたい。
 「本書には訪問リハやデイサービスなど地域で作業療法を実践するためのノウハウが惜しげもなく述べられている。誰もが普通の生活の中で行う作業こそが、ひとの心と体をととのえ、鍛え、よろこばせるのだという認識。これこそが作業療法の源流の基盤であったことをあらためて思った。
ー推薦の辞(鎌倉矩子)より

 経済学部を卒業してのち、税理士を目指すが仕事に飽き足りず、たまたま訪ねた福祉系の大学で清瀬にできたばかりの国立のリハビリテーション学院(PT、OTの養成校)の存在を知り、入学し作業療法を学ぶ。当時のリハビリテーション学院はほとんどが外国人の教員であり、英語には苦労しながらも語学、リハ医学、作業療法などの知識を身に着け、作業療法士の国家資格を取得。卒後東京都にできたばかりの東京都立養育院付属病院の作業療法士として入職、当時日本にほとんどいなかったリハビリテーション専門医の指導の下で、作業療法士として日本の最先端のリハビリテーションを習得。同期のOTやPTは現在も第一線で臨床に教育に、研究に携わっている。その後渡米し、帰国後は小金井市在住し市の老人問題研究会などで中心的な役割をはたすとともに、また近隣の東京女子大で教育面でも活躍。そのころ老人保健法、や介護保険法など高齢化社会での高齢者支援の仕組みがダイナミックな主題となる中で、病院だけでなく地域での、在宅でのリハが試みられるようになったが、場だけが変わった運動主体リハが多く、本来地域や在宅で行われるべき作業活動がかけていることを痛感し、自ら小規模通所事業としてのデイサービス事業を起業する。日本ではまだまだ少数といわれる多様な作業を組み込んだ豊かな高齢者サービスを展開し、地域の信頼を得ている。

  • 推薦の序
  • はじめに

第1章 「老人病院」で出会った人々

  • ・作業療法士としての出発/・患者さんに教えられながら/・認知症対応病室のグループワークのこと/・デイホスピタル

第2章 さっとおさらい:高齢者処遇の昔と今

  • ・そもそも、高齢者とはなにか/・はじまりは貧窮対策/・戦後の老人福祉法、そして老人保健法/・平成の新制度:介護保険/・介護保険制度の15年間

第3章 訪問リハ・機能訓練事業で経験したこと

  • ・小金井老後問題研究会がもたらしたもの/・訪問リハの利用者たち/・訪問リハと通所介護、それぞれの役割/・機能訓練事業での取り組み/・機能訓練事業の発展的解消/・介護予防への動き/・「お楽しみ測定」とは/・私的な介護体験/・新たな流れをつくるために

第4章 「涼風」の立ち上げ

  • ・「涼風」を作った理由/・資金の調達/・公的手続き/・「涼風」の目標/・建物の改修と備品の購入/・職員の雇用/・書式の準備/・利用者の受け入れ

第5章 「涼風」のルティーン

  • ・「涼風」の午前:体力と知力をきたえる/・「涼風」のお昼/・「涼風」の午後:作業活動を楽しむ/・活動費について/・「涼風の時間」がこうなっているわけ

第6章 「涼風」の特別な時間

  • ・季節の行事/・街に出かける/・たまにはこんな特別を/・私がいつも考えていること

第7章 「涼風」が行っている評価

  • ・利用者の状態をシンプルに把握する「お楽しみ測定」/・その他の評価/・「お楽しみ測定」の効用

第8章 「涼風」にやってきた人々

  • ・「涼風」の理念を実現してくれたかたがた /・「涼風」の登録者とその転帰

第9章 「涼風」で働く人たち

  • ・管理者の仕事/・スタッフの仕事/・外部にいて「涼風」を助けてくれる人たち

第10章 通所介護施設運営のノウハウを少々

  • ・施設内環境のととのえ方/・家庭生活との橋渡し/・他事業者との連携/・行政機関との連携/・効率の良い事務処理/・公的制度に関する知識の更新
  • おわりに
  • 謝辞