人間作業モデルで読み解く作業療法
著 者
:鈴木 憲雄
判 型
:A5判 2色
発行年
:2017年
頁 数
:122頁
ISBN
:978-4-908083-21-1
電子化
:あり

定価 本体2,200円+税

  • 内容紹介
  • 目次
なぁんだ、そういうことか…
作業療法学の理論「人間作業モデル」の使い方を、身近な事例でわかりやすく解説。

「人間作業モデルは難しい…」をMOHO的に解釈すると「MOHOってなんか難しい…」というご意見をいただくことがあります.この語りをMOHO的に解釈すると「難しい」から私には理解できない…つまり個人的原因帰属の観点から「私はそれを身につけるのは無理…」という認識にあるのでしょうね.きっと,難しい説明を聞いたり,あるいは,分厚いMOHOの書籍にチャレンジして失敗した経験をお持ちなのでしょう.
本書は,コーヒーを飲みながら,あるいは電車の中で手軽に読みながら,MOHOの概要が理解できるように,できるだけわかりやすく解説した本です.

本書のねらいは,「MOHOを学ぶ」という作業に対する能力を「できる!やれる!」と自己認識させることです.私が講習会や,授業あるいは病院の研修会でお話ししているかのような,ライブ感を持った表現にし,とにかく「わかりやすさ」にこだわりました.
「なぁんだ,そういうことか…」

と思っていただければ,本書の意図は達成です.
  • はじめに なぜ人間作業モデルを学ぶのか
  • こういう作業療法もありだなぁ
  • 当たり前の作業療法実践を記録・共有・検討するツール
  • 「人間作業モデルは難しい…」をMOHO的に解釈すると
  • 本書のねらい

第1章 人間作業モデルの概念

1.意志

  • 個人的原因帰属
  • 自分の能力をどのようにみるか
  • 価値
  • 作業に対する価値の影響
  • 興味

2.習慣化

  • 「習慣」という概念
  • 時間
  • 物理的環境
  • 身体に染みついた文化
  • 一度始まると自動的に行われる行為
  • 習慣は作業遂行にどのように影響するのか
  • 役割という概念
  • 役割は作業遂行にどのように影響するのか

3.遂行能力

  • 身体・精神機能が“客観的構成要素”
  • 本人目線の主観的経験

4.行為

  • 作業参加
  • 作業遂行
  • 作業技能

5.環境

  • 環境の声が聞こえますか?
  • 環境の整理
  • 物理的環境
  • 社会的環境

6.作業適応

  • 作業同一性:自らが考える作業的存在との一致感覚
  • 作業有能性:作業的存在としてあり続ける能力の感覚
  • 作業適応:作業同一性と作業有能性が備わった状態

第2章 「ブラックジャックによろしく」を人間作業モデルで読み解く

  • 1.主人公が自らの「役割」を認識する
  •  第1話「研修医の夜」p. 3~4
  •  解釈
  • 2.「役割」と「価値」が「個人的原因帰属」を強化する
  •  第1話「研修医の夜」p. 7
  •  解釈
  • 3.主人公が「作業技能」を発揮する
  •  第1話「研修医の夜」p. 8~9
  •  解釈
  • 4.主人公が研修医として「作業適応」する
  •  第1話「研修医の夜」p. 10
  •  解釈
  • 5.主人公が大切にする「価値」
  •  第1話「研修医の夜」p. 12~13
  •  解釈
  • 6.「価値」に反する現実が「作業同一性」をゆさぶる
  •  第1話「研修医の夜」p. 27
  •  解釈
  • 7.主人公が「大切にしたい価値」を再解釈する
  •  第4話「夏雲」p. 114
  •  解釈
  • 8.ぶつかり合う2つの「価値」と「価値」
  •  第4話「夏雲」p. 125~127
  •  解釈
  • 9.主人公が求める「価値」の達成に邁進する
  •  第4話「夏雲」p. 130~131
  •  解釈

コラム 人間作業モデルで学ぶ永禄大学病院処世術

  • 場面A 職場文化に従った「習慣」を身につけるべし
  • 場面B 「個人的原因帰属」がなくても「役割」から逃げるな
  • 場面C 患者さんにとって大切な「価値」と「技能」を常に思え
  • 場面D 「物理的環境」よりも「社会的環境」に注意すべし

第3章 患者さんを人間作業モデルで読み解く

事例1.家に閉じこもり,「こんなんじゃ外出できない」と落胆する患者さん

  • 検討 「こんなんじゃねぇ」から何を読み取るか
  • 解釈 悩みを共有して協業する

事例2.いつもぼんやり,「何もすることがない」と無気力な患者さん

  • 検討 本当に「何もすることがない」のか
  • 解釈 「大切な作業」は何ですか

事例3.「何もできない」,でも急にリハ外来に来なくなった患者さん

  • 検討 なぜ,外来に来なくなったのか
  • 解釈 作業を通して自分の能力を認識した

事例4.“リハビリ命”,1日の半分を手の訓練で過ごす患者さん

  • 検討 作業的存在としてのTさんへの接近
  • 解釈 再び「作業的存在」になるために

第4章 ことわざを人間作業モデルで読み解く

  • 1 「花より団子」
  • 2 「瑠璃も玻璃も照らせば光る」
  • 3 「亭主の好きな赤烏帽子」
  • 4 「門前の小僧習わぬ経を読む」
  • 5 「猫に小判」
  • 6 「好きこそものの上手なれ」
  • 7 「下手の横好き」
  • 8 「雨だれ石を穿つ」
  • 9 「早起きは三文の徳」
  • 10 「破れ鍋に綴じ蓋」
  • 11 「おばあさんは川へ洗濯に行きました」
  • 12 「鬼退治に出発した桃太郎に,猿,キジ,犬がお供を買って出ました」
  • コラム MOHO辞典「夫婦喧嘩」