いざというときの頼りになる一冊。災害の現場がリアルでありながら美しくまとめられている。
ハーバード大学(マサチューセッツジェネラルホスピタル)方式による危機管理の実際的ガイドライン。ハーバード大学の外傷外科のリーダースーザン・ブリッグスが監修した、いざという時の危機管理にあたっての、医療に携わるスタッフに向けた、基本的な事項から専門的知識にいたるまでの、わかりやすい解説書。
日本の危機管理面の不十分さを、米国でしか得られない豊富な実例を紹介してながらカバーしている。全ページのカラーが鮮やかで楽しく理解しやすいものになっている。
ハーバード大学(マサチューセッツジェネラルホスピタル)方式による危機管理の実際的ガイドライン。ハーバード大学の外傷外科のリーダースーザン・ブリッグスが監修した、いざという時の危機管理にあたっての、医療に携わるスタッフに向けた、基本的な事項から専門的知識にいたるまでの、わかりやすい解説書。
日本の危機管理面の不十分さを、米国でしか得られない豊富な実例を紹介してながらカバーしている。全ページのカラーが鮮やかで楽しく理解しやすいものになっている。
はじめに
第1部 多数傷病者のマネジメント
- 多数傷病者のマネジメント
第2部 緊急時指揮命令系統
- 緊急時指揮命令系統/関係機関をまたぐ指揮命令系統を一本化する/緊急時指揮命令系統ICSの重要な原則
第3部 災害への医療対応
- 救助・探索
- トリアージ/従来のトリアージ/災害現場医療トリアージ
- 根治的治療
- 広域搬送/広域搬送の適応/広域搬送における注意点および禁忌/広域搬送の種類/傷病者のストレス/固定翼機での広域搬送の際に行うことができる医療行為/傷病者に対する準備
第4部 災害に対する公衆衛生の対応
- 災害への公衆衛生対応/災害時迅速評価法とは/災害時迅速評価法の実行/サベーランス/災害時迅速評価法実施の難しさ/最終報告書
第5部 除染
- 除染/除染の行程/除染方法/核、生物剤、そして化学剤(NBC)における特殊状況
第6部 テロリズムに対する医療対応
- テロリズムの脅威/テロリズムとは?/医療公衆衛生システムの脆弱性/テロに対する特殊作戦
- 生物剤テロ/曝露経路/生物剤による攻撃への対応/細菌の生物剤に対する対処/ペスト/野兎病/ウイルス生物剤に対する対処/毒素性生物剤に対処
- 化学剤/化学剤の性状/化学剤攻撃への対応/個々の化学剤への対応/びらん剤/除染
- 放射性物質/電離放射線の原理/放射線脅威のシナリオ/放射線による負傷者の緊急対応/特別な論点
第7部 災害時によく見られる外傷の治療
- 爆弾・爆風外傷/爆発物と起爆装置/爆風損傷/爆風損傷傷者の死亡率・予後に関する予測因子
- クラッシュ症候群/クラッシュ症候群の臨床所見/クラッシュ症候群の根治治療
- 四肢外傷/身体所見/非侵襲的管理/四肢切断または温存
- 災害現場での手術に必要な麻酔管理/麻酔前評価/気道管理/麻酔法
- 熱傷/熱傷の分類/熱傷の第一優先事項/熱傷治療における第2優先事項/化学熱傷/電撃熱傷
- 小児外傷/災害時に子供を診療するために必要な器具/災害時に子供を診療するために必要な備品/災害時に子供を診療するために必要な薬剤/トリアージと初期治療/小児の頭部外傷における注意点/小児の胸部外傷に対する注意点/小児の腹部外傷に対する注意点/小児の整形外傷に対する注意点/小児の集中治療における注意点
- 眼外傷/眼外傷の原因と受傷機転/眼外傷の評価とトリアージ/災害現場での眼外傷治療/生物剤と眼外傷
第8部 環境に関する考察
- 危険物/化学兵器と危険物/危険物の同定/個人防護衣 PPE
- 熱中症/熱中症に関連する因子/災害対応従事者の脱水のための輸液管理
- 寒冷外傷(低体温と凍傷)/病態生理/偶発性低体温/治療/生命兆候の見られない重度低体温傷病者の治療/凍傷および局所の寒冷外傷/低体温の傷病者搬送の準備/局所の寒冷外傷予防
- 高山病
第9部 その他
- 災害における心理的側面/災害時の心理に影響を及ぼす様々な因子/災害時の心理に影響を与える個人・地域の因子/災害時の心理に対する疫学調査/災害の心理的後遺症/災害による精神疾患/介入/心のケア専門家の役割/災害対応従事者のストレス
- 災害の犠牲者とその家族のケア/災害対応従事者の安全確保/仮設遺体安置所の設置/遺体の取り扱い/遺留品の整理/遺体の鑑別/遺族や文化背景の配慮