WHOでも知名度の高い,世界的権威,フランスの大家Nogierによる耳介(鍼)治療のハンドブックの翻訳.これまでの中国流の経穴(ツボ)の解説と異なり,科学的な基礎(発生学,解剖学,電気生理学)基づいて耳の経穴(ツボ)位置を示している.27の疾患や症状に対する治療法が,具体的にクリアに詳しく解説されている.とかく理論のみに走りがちな治療手順を,見開き2ページでスッキリわかるように示している点も実用的である.適応疾患の中には肥満(ダイエット),頭痛,関節痛,三叉神経痛,喘息などよくみられる症状でありながら,西洋医学で治療に難渋する治りにくい症状・疾患の治療がレシピ風に具体的に述べられている.また,これらの治療については必ずしも鍼を使用する必要はない.
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英語版への序文
序論
著者プロフィール
第Ⅰ章 耳介治療の基本知識
- 疾病の構造
- ポイントとは
- 2つのタイプのポイント
- 反射点ー神経系に直接働きかけるポイント
- 神経血管複合体ー神経液性タイプのポイント
- 耳の臨床解剖
- 耳の解剖
- 耳の神経支配
- 耳における臓器の局在図
- 耳における脊椎系の局在図
- 耳における臓器の分布位置
- ①中胚葉組織
- ②内胚葉組織
- ③外胚葉組織
- その他の部位
- 基本技法ーポイントの見つけかた
- 圧迫(疼痛)探索法
- 電気的探索法
- ポイントの治療の前に
第Ⅱ章 耳介治療のガイドライン
- 耳介治療の適応
- 各種疾患の治療プロトコール
- 煙草依存症
- 有害な瘢痕(手術痕や熱傷瘢痕など)
- 肥満
- 便秘
- 坐骨神経痛
- 女性の不妊症
- 痙攣素因性体質(潜伏テタニー)
- 帯状疱疹
- 肩手症候群(RSD):反射性交感神経性ジストロフィー
- 肩痛
- 老人性の変形性脊椎症
- 乳腺症と乳房痛
- 片頭痛
- うつ病性障害
- うつ病性障害の治療
- 胸郭出口症候群
- 低血圧症
- 食物アレルギー
- 片側性大脳半球障害
- 乾癬
- 三叉神経痛
- 急性痔核
- 苦悶と不安
- 小児の多動性障害
- 慢性進行性多発性関節炎
- 気管支喘息
- 末梢性神経障害の治療
- 繊維筋痛症の治療
第Ⅲ章 耳介治療の科学的基礎
- 解剖学
- 耳後面の解剖
- 耳後表面の中胚葉の位置
- 耳後表面の内胚葉の位置
- 耳後表面の外胚葉の位置
- 後面の重要なポイント
- ポイント間の相互関係からみた治療アプローチ
- 幾何学的関係
- 直線上のポイントの治療
- ①調和システム
- ②非調和システム
- 治療ポイントの優先順位
- フェーズ理論
- Paul Nogierのフェーズ理論
- フェーズについての現代的な視点と今日の臨床的応用
- ①フェーズ1
- ②フェーズ2
- ③フェーズ3
- 生理学的基礎
- ①耳心臓反射(ACR)ー別名血管自律神経信号(VAS)
- ②血管自律神経信号(VAS)の経験方法
- ③皮膚の光知覚
- ④皮膚の光知覚と耳のポイント
- ノジェ周波数
- ①周波数A
- ②周波数B
- ③周波数C
- ④周波数D
- ⑤周波数E
- ⑥周波数F
- ⑦周波数G
- ノジェ周波数の研究
- ①耳のポイントを研究・治療するための機器の選択法
- ②ノジェ周波数による耳ポイントの研究
- 病変部位の電磁気特性
付録
- WHOワーキンググループによる用語の標準化
- WHOからワーキンググループへの手紙
- 用語解説
- 推奨機器とサプライ
引用文献と参考文献
索引