高止まりする大腸癌のスクリーニングに先進国では内視鏡とともにCTが活躍しています.日本でも信頼性が多施設共同試験で証明されてこともあり急激に広がりつつあります.しかし,正確な診断力を付けるためには症例でのかなりのトレーニングが必要です.本書はCT大腸診断についてトップリーダーが世界標準の読影法を,消化器科医,放射線科医,診療放射線技師ために初心者から経験者までに診断力を身に着けていただくため分かりやすく,しかも丁寧に解説しました. 広く知られているように大腸癌はわが国のがん死因で女性は第1位,男性も第3位を占めています.今後もこの状態が続くと予想されています.一方大腸癌先進国の米国では受診率が向上し,減少傾向を示しています.それは受診率が米国の65%に対し,わが国では25%という圧倒的な差によるものと考えられます.政府も受診率を40%まで引き上げることを決定しました. 検査法は欧米では内視鏡が主ですが,近年補完する検査法として大腸CTが注目され大規模試験による精度検証のもとに広く行われていますが,わが国でも多施設共同試験が行われ,大腸CTでも十分検診に活用できることが証明されました.被検者への前処置の負担も少なく,検査に要する時間も短いので,今後被検者の任意受診率の向上させるととともに,医療者側のマンパワーも少なくてすむので今後急速普及するものと思われます. 本書は先の多施設共同試験参加したメンバーが中心になって,大腸CT診断のトレーニングに役立てていただけるよう執筆しています.柱は読影トレーニングの注意点,読影の基本,腸管の前処置,腸管拡張法(検査の手順)の総論と20症例のトレーニング用の症例です(すべて任意型,あるいは二次検診であり,術前の検査の症例は使っていません).症例は解説は精度検証すみの読影方法に基づいており,付録の2枚のDVD納められたCTデータを取りこむことで診断のトレーニングができるよう解説しています.またすべて事後に内視鏡による全大腸の精査を完了しており,必要なものには,病理組織診断結果も記載している.
付録に生データを収納したDVDを2枚付けています. DVDには20の症例の各1例につきそれぞれ500枚程度のCTが納められています.
またトレーニングのために2つのワークステーションから取り込みをしておりますので,同一症例につき画像が2種類あります.
また解説は読者の理解に役立つよう丁寧に病変や,部位を矢印や〇記等を使用して,細かいところまで正確に示しました.
全ページカラーで,250枚以上のカラー写真を書籍に掲載しております.やがて低線量の放射線照射で,大腸癌のスクリーニングにCTが使われる日も近いと思っております.
序文
Ⅰ.読影をはじめるにあたって
- 読影トレーニングの特徴と注意点
- 読影の基本
Ⅱ.大腸CTの腸管前処置
Ⅲ.自動炭酸ガス送気による腸管拡張法
用語解説
参考文献
症例で学ぶ―株式会社AZE編
DVDのインポート方法とテキストの使い方
操作方法解説
- GAIA-001
- GAIA-002
- GAIA-003
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- GAIA-020
症例で学ぶ ― テラリコン・インコーポレイテッド編
DVDのインポート方法とテキストの使い方
操作方法解説
- GAIA-001
- GAIA-002
- GAIA-003
- GAIA-004
- GAIA-005
- GAIA-006
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