疼痛疾患に対する施策が国の事業として進められることを背景に,大きな反響があった2018年作成の『慢性疼痛治療ガイドライン』から,内容をアップデートし,前作ではカバーできていなかった部分も改善.今作では,前回の7学会のワーキンググループから10学会に増えた All Japan の下,慢性疼痛患者の診療に携わる様々な職種の医療従事者に向けて成人の非がん性慢性疼痛において頻度の多い疾患を中心に,より広く深く本邦に合った慢性疼痛診療に関するガイドラインとなるよう作成,より臨床に即した内容となった.
- 序 文
- はじめに
- 本ガイドラインの作成方法
- 執筆者一覧
- A.総 論
- CQ A-1:慢性疼痛とはどのような病態(定義)か?
- CQ A-2:慢性疼痛にはどのような分類があるか?
- CQ A-3:慢性疼痛を有する患者の特徴は?
- CQ A-4:慢性疼痛治療における目的と最終目標は?
- CQ A-5:慢性疼痛治療にプラセボ効果はあるのか?
- B.診断・評価
- CQ B-1:慢性疼痛の診断・評価に関する注意点は?
- CQ B-2:慢性疼痛の診断・評価に関する検査には何があるか
- CQ B-3:身体機能・活動の定量的評価は慢性疼痛の病態評価に有用か?
- CQ B-4:定量的感覚検査(QST)は慢性疼痛の病態評価に有用か?
- CQ B-5:サーモグラフィは慢性疼痛の評価に有用か?
- CQ B-6:慢性疼痛のバイオマーカーとして有用な検査はあるか(脳機能,脳血流,血液,唾液,髄液など)?
- CQ B-7:慢性疼痛の診断・評価に関する評価票には何があるか?
- CQ B-8:痛みの強さの評価は慢性疼痛に有用か?
- CQ B-9:神経障害性疼痛の評価は慢性疼痛に有用か?
- CQ B-10:ADL/QOL の評価は慢性疼痛に有用か?
- CQ B-11:心理社会的評価は慢性疼痛に有用か?
- C.薬物療法
- CQ C-1:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は慢性疼痛に有用か?
- CQ C-2:アセトアミノフェンは慢性疼痛に有用か?
- CQ C-3:ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液は慢性疼痛に有用か?
- CQ C-4:Ca2+チャネル α2δ リガンドは慢性疼痛に有用か
- CQ C-5:抗てんかん薬(カルバマゼピン,バルプロ酸ナトリウム)は慢性疼痛に有用か?
- CQ C-6:デュロキセチンは慢性疼痛に有用か?
- CQ C-7:三環系抗うつ薬は慢性疼痛に有用か?
- CQ C-8:抗不安薬(ベンゾジアゼピン系薬物)は慢性疼痛に有用か?
- CQ C-9:中枢性筋弛緩薬(チザニジン,エペリゾン)は慢性疼有用か?
- CQ C-10:トラマドールは慢性疼痛に有用か?
- CQ C-11:ブプレノルフィン貼付薬は慢性疼痛に有用か?
- CQ C-12:オピオイド鎮痛薬〔強度〕は慢性疼痛に有用か?
- CQ C-13:漢方薬は慢性疼痛に有用か?
- D.インターベンショナル治療(神経ブロック)
- CQ D-1:硬膜外ブロックは慢性疼痛に有用か?
- CQ D-2:神経根ブロック・経椎間孔ブロックは慢性疼痛に有用か?
- CQ D-3:椎間関節ブロック・後枝内側枝ブロックは慢性疼痛に有用か?
- CQ D-4:星状神経節ブロックは慢性疼痛に有用か?
- CQ D-5:交感神経節ブロックは慢性疼痛に有用か?
- CQ D-6:トリガーポイント注射は慢性疼痛に有用か?
- CQ D-7:高周波熱凝固(RF)を用いた神経ブロックは慢性疼痛に有用か?
- CQ D-8:パルス高周波法(PRF)を用いた神経ブロックは慢性疼痛に有用か?
- CQ D-9:関節内注射は慢性疼痛に有用か?
- E.インターベンショナル治療(低侵襲手術・整形外科治療)
- CQ E-1:脊髄刺激療法(SCS)は難治性慢性疼痛に有用か?
- CQ E-2:椎間板内治療は慢性疼痛に有用か?
- CQ E-3:スプリングガイドカテーテル,エピドラスコピーは慢性腰下肢痛に有用か?
- CQ E-4:脊椎固定術は脊椎疾患に伴う慢性疼痛に有用か?
- CQ E-5:手術療法は絞扼性末梢神経障害に伴う慢性疼痛に有用か?
- F.心理的アプローチ
- CQ F-1:心理教育は慢性疼痛に有用か?
- CQ F-2:行動療法は慢性疼痛に有用か?
- CQ F-3:認知行動療法は慢性疼痛に有用か?
- CQ F-4:マインドフルネスは慢性疼痛に有用か?
- CQ F-5:アクセプタンス&コミットメント・セラピーは慢性疼痛に有用か?
- CQ F-6:催眠療法は慢性疼痛に有用か?
- CQ F-7:自律訓練法は慢性疼痛に有用か?
- CQ F-8:漸進的筋弛緩法は慢性疼痛に有用か?
- G.リハビリテーション
- CQ G-1-1:一般的な運動療法は慢性疼痛に有用か?
- CQ G-1-2:モーターコントロールエクササイズ(MCE)は慢性疼痛に有用か?
- CQ G-1-3:神経科学に基づくリハビリテーション(ニューロハビリテーション)は慢性疼痛に有用か?
- CQ G-1-4:認知行動療法,患者教育,作業療法を組み合わせた運動療法は慢性疼痛に有用か?
- CQ G-2:マインド-ボディエクササイズ(ヨガ・ピラティス・太極拳など)は慢性疼痛に有用か?
- CQ G-3:物理療法は慢性疼痛に有用か?
- CQ G-4:徒手療法は慢性疼痛に有用か?
- CQ G-5-1:頚椎カラーは慢性疼痛に有用か?
- CQ G-5-2:腰部固定帯は慢性腰痛に有用か?
- CQ G-5-3:膝装具は変形性膝関節症による慢性膝関節痛に有用か?
- H.統合医療
- CQ H-1:鍼灸治療は慢性疼痛に有用か?
- CQ H-2:マッサージは慢性疼痛に有用か?
- I.集学的治療
- CQ I-1:集学的治療の定義は?
- CQ I-2:集学的治療に含まれる個々のアプローチ(治療介入)は?
- CQ I-3:慢性疼痛に対する集学的治療のチームのスタッフ構成は?また,スタッフの役割は?
- CQ I-4:集学的治療は慢性疼痛に有用か?
- CQ I-5:慢性疼痛に対する集学的治療の費用対効果についてのエビデンスにはどのようなものがあるか?
- J.慢性腰痛
- CQ J-1:腰痛の定義はどのようなものか?
- CQ J-2:腰痛はどのような病態か?
- CQ J-3:慢性腰痛は生活習慣と関係があるか?
- CQ J-4:慢性腰痛は職業と関係があるか?
- CQ J-5:慢性腰痛は心理社会的因子と関係があるか?
- CQ J-6:慢性腰痛を評価する際,重要な項目は何か?
- CQ J-7-1:セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)は慢性腰痛に有用か?
- CQ J-7-2:トラマドールは慢性腰痛に有用か?
- CQ J-7-3:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は慢性腰痛に有用か?
- CQ J-8:運動療法は慢性腰痛に有用か?
- CQ J-9:患者教育および心理行動学的アプローチは慢性腰痛に有用か?
- K.変形性膝関節症
- CQ K-1:変形性膝関節症はどのような疾患か?
- CQ K-2:コンドロイチンとグルコサミンは変形性膝関節症に有用か?
- CQ K-3:ヒアルロン酸関節内注射は変形性膝関節症に有用か?
- CQ K-4:人工膝関節置換術は保存療法が無効で病期が進行した変形性膝関節症に有用か?
- L. 肩 こ り
- CQ L-1:肩こりはどのような病態か?
- CQ L-2:肩こりの診断・評価で有用な項目は何か?
- CQ L-3:薬物療法は肩こりに有用か?
- CQ L-4:インターベンショナル治療は肩こりに有用か?
- CQ L-5:肩こりの非薬物・非侵襲療法で有用な治療法は何か?
- CQ L-6:肩こりの予防に有用な方法はあるか ?
- M.口腔顔面痛
- CQ M-1:慢性口腔顔面痛の分類は?
- CQ M-2-1:三叉神経痛はどのような病態か?
- CQ M-2-2:三叉神経痛の診断のアルゴリズムは?
- CQ M-2-3:薬物療法は三叉神経痛に有用か?
- CQ M-2-4:薬物療法以外の治療法は三叉神経痛に有用か?
- CQ M-3-1:口腔灼熱痛症候群とはどのような疾患か?
- CQ M-3-2:口腔灼熱痛症候群の診断のアルゴリズムは?
- CQ M-3-3:薬物療法は口腔灼熱痛症候群に有用か?
- CQ M-3-4:薬物療法以外の治療法は口腔灼熱痛症候群に有用か?
- CQ M-4-1:持続性特発性歯痛とはどのような病態か?
- CQ M-4-2:持続性特発性歯痛の診断のアルゴリズムは?
- CQ M-4-3:薬物療法は持続性特発性歯痛に有用か?
- CQ M-4-4:薬物療法以外の治療法は持続性特発性歯痛に有用か?
- N.頭 痛
- CQ N-1:頭痛はどのように分類されるか?
- CQ N-2:危険な頭痛はどのように鑑別するか?
- CQ N-3:薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛:MOH)の診療のアルゴリズムは?
- CQ N-4-1:抗CGRP 抗体薬・抗CGRP 受容体抗体薬は慢性片頭痛の予防に有用か?
- CQ N-4-2:経口薬は慢性片頭痛の予防に有用か?
- CQ N-5-1:非侵襲的(経皮的)迷走神経刺激療法は慢性群発頭痛に有用か?
- CQ N-5-2:経頭蓋磁気刺激は慢性片頭痛,慢性緊張型頭痛に有用か?
- CQ N-5-3:鍼灸は慢性片頭痛,慢性緊張型頭痛に有用か?
- O.帯状疱疹関連痛
- CQ O-1:帯状疱疹とはどのような病態か?
- CQ O-2:帯状疱疹関連痛にはどのような分類があるか?
- CQ O-3:ワクチン接種は帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛の予防に有用か?
- CQ O-4:帯状疱疹発症後の抗ウイルス薬投与は帯状疱疹後神経痛の予防に有用か?
- CQ O-5-1:プレガバリンは帯状疱疹後神経痛に有用か?
- CQ O-5-2:ガバペンチンは帯状疱疹後神経痛に有用か?
- CQ O-5-3:ミロガバリンは帯状疱疹後神経痛に有用か?
- CQ O-5-4:アミトリプチリンは帯状疱疹後神経痛に有用か?
- CQ O-5-5:ノルトリプチリンは帯状疱疹後神経痛に有用か?
- CQ O-5-6:トラマドールは帯状疱疹後神経痛に有用か?
- CQ O-6:帯状疱疹発症早期の神経ブロック療法は帯状疱疹後神経痛の予防に有用か?
- CQ O-7-1:神経根パルス高周波法は帯状疱疹関連痛に有用か ?
- CQ O-7-2:末梢神経パルス高周波法は帯状疱疹関連痛に有用か?
- CQ O-8:脊髄刺激療法(SCS)は帯状疱疹後神経痛に有用か?
- P.有痛性糖尿病性末梢神経障害
- CQ P-1:有痛性糖尿病性末梢神経障害とはどのような病態か?
- CQ P-2:有痛性糖尿病性末梢神経障害の症状は?
- CQ P-3:有痛性糖尿病性末梢神経障害の診断は?
- CQ P-4-1:血糖コントロールは有痛性糖尿病性末梢神経障害の症状緩和に有用か?
- CQ P-4-2:血糖コントロールは有痛性糖尿病性末梢神経障害の予防に有用か?
- CQ P-5-1:Ca2+チャネル α2δ リガンドは有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- CQ P-5-2:セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬は有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- CQ P-5-3:三環系抗うつ薬は有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- CQ P-5-4:抗てんかん薬は有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- CQ P-5-5:トラマドールは有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- CQ P-5-6:オピオイド鎮痛薬〔強度〕は有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- CQ P-5-7:漢方薬は有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- CQ P-6-1:神経ブロックは有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- CQ P-6-2:経皮的電気刺激療法は有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- CQ P-6-3:低出力レーザー治療(LLLT)は有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- CQ P-7: 脊髄刺激療法(SCS)は難治性有痛性糖尿病性末梢神経障害に有用か?
- Q.線維筋痛症
- CQ Q-1:線維筋痛症とはどのような病態か?
- CQ Q-2:本邦の線維筋痛症の症状は?
- CQ Q-3:線維筋痛症の併存疾患は?
- CQ Q-4:薬物療法は線維筋痛症に有用か?
- CQ Q-5:運動療法は線維筋痛症に有用か?
- CQ Q-6:瞑想などを伴うその他の治療法は線維筋痛症に有用か?
- CQ Q-7:集学的治療は線維筋痛症に有用か?
- 日本語索引