リハビリテーションは患者の回復過程においても重要な役割を果たすが,重症患者のリハビリテーションに関して,診療ガイドラインはこれまで十分に整備されていなかった.そこで日本集中治療医学会は,GRADEシステムを用いて診療ガイドラインの作成を行った.
本ダイジェスト版では,専門外の医療従事者や患者・家族が理解しやすいように重要事項を抜粋して解説し,日常の臨床現場でより使いやすいようにコラムなどを加えた.
- CQ1 重症患者にリハビリテーションのプロトコルを導入するか?
- CQ2 重症患者に対して1日に複数回のリハビリテーションを行うか?
- CQ3 重症患者に対して神経筋電気刺激または/および床上エルゴメータを行うか?
- CQ4 ICUの重症患者における嚥下障害の頻度とスクリーニング方法は?
- CQ5 重症患者に対して,嚥下内視鏡検査に基づいたマネジメントを行うか?
- CQ6 重症患者に対して,嚥下機能に関わるリハビリテーション治療を行うか?
- CQ7 重症患者の離床と運動療法の開始基準は何か?
- CQ8 重症患者の離床と運動療法の中止基準は何か?
- CQ9 重症患者の治療4~10日目に20 kcal/kg/day以上または消費エネルギー量の70%以上のエネルギー量投与を行うか?
- CQ10 重症患者の治療4~10日目に1.0 g/kg/day以上のタンパク質量投与を行うか?
- CQ11 小児ICU患者に早期運動リハビリテーションのプロトコルを導入するか?
- CQ12 小児急性期呼吸管理患者に呼吸理学療法を行うか?
- CQ13 重症患者に対してICU退室後に強化リハビリテーションを行うか?
- CQ14 重症患者のリハビリテーションにおける家族の参加とその意義は何か?