理学療法士(PT)と作業療法士(OT)は、リハビリテーションの現場で対象者の動作を観察し、その特徴から運動機能と生活動作の障害を推察している。
本書は熟達したセラピストの視点、解釈、練習例を示し、PTとOTの初学者に「姿勢と動作」の理解と整理を促すことを目的として編纂された。
最新バイオメカニクス研究をもとに、ヒトの動作から運動機能と生活動作の障害を理解して支援するための実践ガイドブックである。
第1章 姿勢と動作の理解のために学ぶこと
- 重心と支持基底面/関節モーメント/姿勢変化とモーメント/歩行とモーメント
第2章 静的なバイオメカニクス
- 立位姿勢保持/静止立位と重心動揺/静止立位とモーメント/演習課題
第3章 動的なバイオメカニクス
- 寝返り動作/起き上がり動作/立ち上がり動作/歩行/演習問題
第4章 臨床の達人が考えていること
- 中枢神経系疾患/脳血管障害の起き上がり/パーキンソン病患者の歩行/運動失調症の食事:上肢と手指の使い方/筋ジストロフィーの整容/運動器疾患/変形性膝関節症の立ち上がり/変形性膝関節症の歩行/変形性股関節症の立位姿勢と歩行/腰椎椎間板ヘルニアの痛み逃避/変形性腰椎症の体前屈/変形性頚椎症の整容/肩関節腱板損傷・腱板断裂/肩関節周囲炎の更衣/トレーニングのエビデンスと研究/筋力増強/関節可動域運動/運動学習/補装具:上肢/補装具:下肢