脳卒中片麻痺の回復過程の評価法であるブルンストロームステージで日本でもリハビリテーション専門職者でその名を知らない人がいない、スウェーデンが生んだ理学療法の先駆者であり偉大な臨床家、シグネ・ブルンストローム(1898~1988)。
本書は、『ボバース夫妻物語』でも知られる米の理学療法士にして作家のジェイ・シュライコーン氏が、シグネ・ブルンストロームの生涯とその業績、歴史的貢献を、シグネの遺した日記や彼女と交流のあった100人を超える同僚、彼女の元で学んだ人々への取材と手紙を通して著わした伝記である。
翻訳は、理学療法士でボバース記念病院名誉副院長の古澤正道氏と同記念病院理学療法士のラトン桃子氏。本邦初訳!
「本書はシグネの『誕生』から『死』まで、その間の楽しく有益な成果を後世に知らせるのみでなく、悲惨ともいえるエピソードを交えた伝記である。シグネの個人歴を知るのみでなく、アメリカひいては世界のリハビリテーションの歴史を語るうえでも有用な役割をもつ参考書となることを確信する。
一人でも多くの読者が、シグネの『患者ファースト』とも言える献身的な精神、そして治療の科学的根拠を探究し続ける姿勢を引き継ぎ、今後の理学療法界を引っ張っていく存在となってくれることを心から願っている。」(本書「訳者の言葉」より)
- 著者ジェイ・シュライコーンによる謝意
- 理学療法教育専門家のブラウン女史による序言
- 著者ジェイ・シュライコーンによる序文
第1章 若き日
第2章 ニューヨークでの体験
第3章 第二次世界大戦―戦時中の日々
第4章 フルブライトの指導者―ギリシアでの6カ月
第5章 著作活動
第6章 シグネの辞書に引退という言葉はない
第7章 幾多の試練をこえて
第8章 晩年のシグネおばさん
付記Ⅰ シグネ・ブルンストロームの著書・映画の紹介
付記Ⅱ シグネ・ブルンストロームによる執筆論文
付記Ⅲ 伝記ブルンストロームの情報収集のために連絡をとった方々
付記Ⅳ シグネ・ブルンストローム女史の栄誉ある名を賞の名に残した経緯について
- 著者ジェイ・シュライコーンの紹介
- 訳者の言葉
- 訳者略歴