宮沢賢治の童話でまなぶココロの寄り添い方
著 者
:外里冨佐江
判 型
:B5判 4色
発行年
:2020年
頁 数
:112頁
ISBN
:978-4-908083-57-0
電子化
:あり

定価 本体2,700円+税

  • 内容紹介
  • 出版社からのコメント
  • 体験者の声(医療系)
  • 目次
「自分はコミュニケーションが下手だ・・・」「あんなことを言って良かったんだろうか・・・」「気の利いたことが言えない・・・」そんな悩みを抱えているあなたへ。
あなたが悩むのは、豊かな感性を持ち,相手に寄り添いたいと思う優しい人だからです.あなたが「コミュニケーションが下手」というのは,共感した感情を表現できないだけなんです.
この本は、あなたが大切な人の心に寄り添うために、あなたの豊かな感性を引き出し,それを共感や想像力に結びつけて言葉に置き換えるトレーニングをする本です。
教科書でおなじみの宮澤賢治の作品「やまなし」と「おきなぐさ」を題材とした27個の設問を通して、ありふれた生活の一コマからさまざまなことを感じて、それを言葉にし、イメージしてみてください。本書に取り組んだあなたの体験は、あなただけの行動や言葉となって、大切な人の心に届くはずです。

宮沢賢治 “人の心を本当に動かすにはその人の体験から滲み出る行いと言葉しかない。知識だけでは人は共感を感じないからだ”
医療職養成校の作業療法士教員が長年の講義から編み出した、「共感力」と「想像力」を養うための教材。
コミュニケーションで悩む全ての方の実践書に、子どもさんを持つお母様,幼稚園や保育園での絵本の読み聞かせに、教育現場ではコメディカルのコミュニケーションや概論の授業の教材に、 医療現場では認知症の方とセラピストと感情を共有する補助教材に。
国試用の知識偏重からは何も生まれません。ますます規格化されたセラピストが増産されるだけです。
「共感する力」は自動的に身につくものではなく、このように目に見えるもの、耳に聞こえるもの、手や肌で感じとれるものを、自己の外部からだけでなく、内的主体を通して感じることによって初めて培われるのだと思います。そこには予め解などなく、それぞれが身をもって考え出していくものだと思います。決して他者と同じである必要のない、自由な時空を駆け巡るものだと思います。生あるものの賛美だけでなく、死に向かって生きること、また生の背景には、殺さなくては生きられない宿命、避けられない「連鎖」が常に存在すること、それ故に生かされている生は尊く、大切にしなくてはならない、などなど、様々なことを生身で感じて、表現して、他者との対話を通して、昇華させる場が臨床に出る前に用意されるべきだと感じています。
著者が言うように、こういう過程を経ない限り、「生活」に行き着くことなどないのだと思います。障害を理解する、評価する前に、その感性、共感力、想像力を養ってほしいと思います。
  • はじめに
  • この本の用い方【指導者・お父さま・お母さま・大人のかたへ】
  • おきなぐさ
  •  物語を読む①
  •  課題①~⑫
  •  最後に
  • やまなし
  •  物語を読む②
  •  課題①~⑮
  •  最後に
  • あとがきにかえて
  • 資料1 ワークブック「おきなぐさ」
  • 資料2 ワークブック「やまなし」
  • 資料3 フィードバック用紙
  • 資料4 ワークブック「やまなし」質問文の回答例
  • 資料5 リハスタッフの研修会での感想