ガイドラインが普及して文献とその内容が常に重視されるようになった今日、重要論文の概要を理解することは大切な要素となっている。シリーズ第4弾の〈胆・膵編〉は200篇の論文を厳選した。この本のサブタイトルが “これだけは読んでおきたい!” 重要論文であるが、これらの論文を単に “読んでおく” のではなく “読み込んで” いただくことを是非お勧めしたい。そうすることで単に、ここに書かれた概要と解説が、論文のAbstractを和訳したものでなく、各執筆者がポイントを押さえて、論文の重要な箇所を抽出していることが理解できる。特に若い先生方には、重要論文を “読み込む” ことだけではなく、最終的には “重要論文を書く” ことを是非目指してほしい。論文は “自分の足跡” であり、症例報告・原著論文にかかわらず、目の前にある事実を英語でまとめ、世界に発信することは極めて大切なことである。またそうしたことは診療させていただいた患者さんに対しての御礼だけでなく、世界中で同様なことで悩む患者さんの道標となり得る可能性もある。
糸井隆夫(東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野 教授)
入澤篤志(獨協医科大学医学部内科学(消化器)講座 教授)
潟沼朗生(手稲渓仁会病院消化器病センター センター長)
安田一朗(富山大学学術研究部医学系内科学第三講座 教授)
良沢昭銘(埼玉医科大学国際医療センター消化器内科 教授)
- ・膵腫瘍 43篇
- ・膵非腫瘍 54篇
- ・胆管 79篇
- ・胆囊・乳頭 18篇
- ・その他 6篇